結婚式は「削る」より「選ぶ」|元プランナーが教える節約ポイント

「結婚式の費用を抑えたい。でも、大切な思い出まで削りたくはない」
結婚式は、料理や衣装、写真、装花、演出など、さまざまな項目に費用がかかります。
さらに指輪や新婚旅行、新生活の準備も考えると、「どうやりくりすればいいの?」と悩む方も多いのではないでしょうか。
そんなとき、つい「何を削るか」と考えてしまいがちです。
しかし、13年間ウエディングプランナーとして多くの結婚式に携わってきた私が大切だと感じるのは、 「何を削るか」ではなく「何を残したいか」を先に考えること です。
おもてなしを大切にしたいから、料理は妥協したくない。
ふたりの大切な一日を、写真や映像できちんと残したい。
ゲストと顔を合わせ、言葉を交わす時間を大切にしたい。
ふたりが大切にしたいものを明確にすれば、そこにはお金をかけ、その他の部分で工夫するという選択ができます。
この記事では、結婚式の費用を抑えながらも、 「削らなければよかった」と後悔しないための節約ポイント を、元ウエディングプランナーの視点から紹介します。
結婚式の節約は「削る」より「選ぶ」が大切
見積もりを眺めながら、「どこから削っていこう」「ここを下げられないかな」と考えていませんか?
もちろん、工夫次第で費用を抑えられる部分はありますが、金額だけを見て「とにかく安くしよう」とすると、本当は大切にしたかったものまで削ってしまいかねません。
そこでまずは、 「どんな結婚式にしたいか」 を話し合ってみましょう。
- 家族との絆を深める、アットホームな結婚式にしたい
- 大切なゲストを料理やサービスでしっかりおもてなししたい
- ゲストとの会話を楽しみ、日頃の感謝を伝える時間にしたい
- ふたりの趣味や好きなものを取り入れた、カジュアルなパーティーにしたい
大切にしたいことは人それぞれです。
招待するゲストの顔ぶれを思い浮かべながら、 「誰と、どんな時間を過ごしたいか」 を考えてみてください。
そのうえで、優先順位をつけていきます。「料理は妥協したくない」「写真や映像はしっかり残したい」「装花にはこだわりたい」「衣装にお金をかけたい」「ゲスト参加型の演出がしたい」など、軸が決まると「ここはこだわらなくていいかも」という部分が自然と見えてきます。
たとえば、料理を大切にするなら、ペーパーアイテムはDIYして費用を抑える。写真をしっかり残したいなら、装花や演出を工夫する、などです。
大切にしたいものを選んでお金や時間をかけ、優先度の低い部分を工夫する。
この考え方があれば、我慢をするのではなく「何を残して、どこを工夫しよう?」とポジティブに捉えられるようになります。
結婚式で節約しやすいポイント
次に 「どこをどう工夫できるか」 を見ていきましょう。
見積もりを確認するときのポイントや、持ち込み・DIY・日程選びなど、具体的な節約方法を紹介します。
プランやパッケージに含まれる内容を確認する
節約を考える際、まず確認したいのが「初回の見積もり」です。
プランナー時代、「最初の見積もりより最終金額が大幅に上がってしまった」というご相談をよく受けました。
大切なのは金額だけでなく、
- 何が含まれているか
- 追加料金が発生するものは何か
- 自分たちに不要なものが含まれていないか
という点を確認することです。
特に、料理や衣装、装花などは、プラン内の内容と実際の希望に差が出やすいため、以下のポイントをチェックしておきましょう。
料理・ドリンク: 初回見積もりでは、最低ランクになっている場合があるため、試食した料理がどのコースなのかや、ランクアップ時の差額を確認する。
衣装: プラン内で選べるドレスの範囲や、希望の衣装を選んだ場合の差額、お色直しの追加費用などを確認。できれば衣装サロンも見学しておくと安心。
衣装小物: プラン内に小物が含まれるのか、アクセサリー類で追加料金が発生するのか。
美容: ヘアメイクやヘアチェンジ、アテンド代、リハーサルメイクの有無や追加費用なども聞いておく。
装花: 会場展示やWebサイト、パンフレットの写真だけで判断するのではなく、見積もり金額でどの程度のボリュームになるのかを確認。
また、見積もり総額を左右するのが 人数設定 です。確定していなくても実際の想定人数で見積もりを作成してもらいましょう。60名の見積もりから実際に70名になれば、料理やドリンク、引出物などの費用が増加します。
「何人で、何に重きを置いた結婚式をするのか」をある程度具体的にしておくこと が、契約後の大幅な金額アップを防ぐコツです。
持ち込みできるものを検討する
「節約=持ち込み」と考える方も多いでしょう。
会場によっては、以下のようなアイテムを自分たちで用意できます。
- ペーパーアイテム
- プロフィールムービー
- ウェルカムグッズ
- 衣装小物
- 引出物
ただし、「持ち込めば必ず安くなる」とは限らない点に注意が必要です。以下の3点を確認しましょう。
- 持ち込み可能か
- 持ち込み料はいくらか
- 外注した場合の費用はいくらか
外部で安く手に入っても、持ち込み料や送料が加算されて結果的にあまり変わらないケースもあります。 トータル費用で比較・検討する ことが大切です。
ペーパーアイテムなどDIYできるものを検討する
招待状、席札、プロフィールブック、ウェルカムボード、ムービー、ブーケ、リングピローなど、手作りできるアイテムはたくさんあります。
最近は、デザインツールも充実しており、SNS(InstagramやPinterestなど)でアイデアを探すのもおすすめです。
ただし、DIYも 「自分たちで作れば無料」 というわけではなく、材料費のほか、デザイン・制作・印刷にかかる時間と労力も必要です。
特に結婚式直前は、打ち合わせや衣装合わせで想像以上に忙しくなります。DIYを詰め込み過ぎると準備自体が負担になってしまうため、 外注費用と、自分たちの費用・時間を天秤にかけ、無理のない範囲 で選びましょう。
結婚式を挙げる時期・曜日・時間帯を選ぶ
費用負担を抑える手段として、開催日程の選択肢を広げるのも効果的です。
人気の日時を少しずらすだけで、お得なプランが適用されることもあります。
- オフシーズン
- 仏滅などのお日柄
- 平日
- ナイトウエディング
- 直近日程
また、式場が用意しているフェア特典や成約特典には、併用可能なものもあります。契約前に「他に利用できる特典はないか」を確認してみましょう。
ただし、日柄や時間帯は親御様やゲストの都合にも関わる部分です。「単に安い日」を選ぶのではなく、 周囲に無理のない範囲で柔軟に検討する のがポイントです。
結婚式で節約するときに慎重に考えたいもの
工夫次第で抑えられるポイントがある一方、「安い」という理由だけで削るのを避けた方がよい項目もあります。
特に、慎重に検討したいのが、「料理・ドリンク」と「写真・映像」です。
これらはゲストの満足度や一生の思い出に直結し、後から取り戻すことができません。「本当に削っていいのか」をゲスト目線・将来の思い出の観点から判断しましょう。
料理・ドリンクはゲスト目線で考える
料理やドリンクは、ゲストの満足度に大きく関わります。「料理にこだわりはないから」と価格だけで一番安いプランにするのではなく、 ゲストの顔ぶれ、年齢層、結婚式のスタイルなど に合わせて選びましょう。
遠方からのゲストが多いのか、年配者が多いのか、友人中心のカジュアルなパーティーなのかによっても、求められる内容は変わります。
「自分たちがゲストだったらどう感じるか」 という視点を持ち、内容、見た目、品数、ドリンクの種類などを確認し、全体予算のバランスを見極めることが大切です。
写真・映像は「残したい思い出」を考える
結婚式当日は、あっという間に過ぎ去ります。そして無我夢中で過ごしてしまうため、そのときは「写真は適当でいい」と思っていても、後から「もっと残しておけばよかった」と後悔する声は少なくありません。
写真・映像の費用を検討する際は、単純に「高いから削る」のではなく、 「どんなシーンを残したいか」 から考えてみましょう。
- 新郎新婦の自然な表情
- ゲストと一緒に写っている写真
- 家族の表情
- 当日見られなかった場面
- ふたりが大切にしたい瞬間
「残したいもの」を明確にすることが、後悔を防ぐ第一歩です。
結婚式の写真は節約しても大丈夫?後悔しないために
残したいシーンが見えてきても、プロのカメラマン代やアルバム代は決して安くありません。
「プロを減らして、ゲストが撮った写真で補えばいいのでは?」と考える方もいるでしょう。
そこでおすすめなのが、 「プロの写真」と「ゲストが撮影する写真」を別の役割として捉える方法 です。それぞれの価値を理解すれば、「削る」のではなく 「残し方を工夫する」 という選択ができます。
プロカメラマンに撮影してもらう価値
プロカメラマンだからこそ残せる写真があります。
- 高い撮影技術と豊富な経験
- 瞬間ごとに最適な構図・設定を判断する力
- 新郎新婦や親御様のふとした表情、ストーリーを逃さない着眼点
単に枚数や金額だけでなく、「プロだからこそ残せる品質と感動」があることを考慮しておきましょう。
ゲストが撮った写真にも別の価値がある
一方で、ゲストが撮影する写真にも独自の魅力があります。
- ゲスト目線から見た新郎新婦のリラックスした姿
- 気を張っていない親御様の様子や表情
- ゲスト同士の楽しそうな歓談風景
- 新郎新婦が立ち会えなかった場面
「プロかゲストか」の二者択一ではなく、 “必要な場面はプロに依頼しつつ、ゲストが撮った写真も集める” というハイブリッドな方法をとることで、費用を抑えつつ当日の多様な思い出を網羅できます。
ゲストが撮った写真を集める方法
ゲストが撮影した写真を集める方法を紹介します。
LINEで送ってもらう
使い慣れている人も多いため手軽さがメリットですが、大量の画像・動画を集める場合、「画質が落ちる」「動画が送りにくい」「容量制限にかかる」といった課題もあります。
「とりあえず送ってもらう」だけではなく、受け取った後の管理まで考えておく必要があります。
Googleフォトなどを利用する
共有アルバムを作成してまとめて集める方法です。
一括管理しやすい反面、サービスごとの保存容量制限や、ゲスト側の操作慣れ、アカウントの有無などを事前に確認しておく必要があります。
HAREShareを活用する
ゲストが撮った写真を高画質のままスムーズに集めたい場合、専用サービスを活用する方法もあります。
例えば、 「HAREShare(ハレシェア)」 は、QRコードやURLを案内するだけで、写真や動画をひとつのアルバムに集められるサービスです。
- ゲストはアプリのダウンロード・会員登録が不要
- 写真・動画をオリジナル画質(高画質)で保存可能
- 事前準備の手間が少ない
- 550円の買い切り価格でリーズナブル
自分たちやゲストにとって負担が少なく、きれいに思い出を残せる方法を選びましょう。
共有方法に迷ったら、結婚式の写真共有サービスを選ぶときの確認ポイントも参考にしてみてください。
結婚式の節約は「大切なものを残す」ことから考えよう
結婚式の節約は「どこを削れば安くなるか」と考えがちですが、そもそも「安い結婚式を挙げること」が目的ではないはずです。
大切なのは、ふたりにとってどんな結婚式にしたいのかを考え、「お金をかけたいもの」と「工夫できるもの」を選んでいくことです。
美味しい料理でゲストをもてなしたいなら、料理にはこだわる。
一生の思い出を記録に残したいなら、写真や映像にこだわる。
ゲストとの会話を大切にしたいなら、演出を詰め込みすぎない。
ふたりにとって大切な軸を残し、それ以外の部分で知恵を絞る。これこそが、私が13年間のプランナー経験の中で実感した 「後悔しない節約」 です。
結婚式はたった一日ですが、準備のプロセスや当日の集いを通して、かけがえのない思い出が生まれます。目先の金額だけで判断せず、 「このお金をかけて何を残したいのか」 を話し合ってみてください。
数年後に写真を見返したときに、「ここにお金をかけてよかったね」「この時間を大切にしてよかったね」と笑い合えるような、納得のいく結婚式準備をスタートさせましょう。
